増える自宅通学希望者
ここ近年では大学生を持つ親の年収も頭打ちになっていることもあり、自宅から通える圏内にある大学進学を希望する学生が増えてきています。
かつては大学進学というのは単なる進学だけでなく、初めて一人暮らしをして自律した生活をするためのきっかけでもあったのですが、現在ではそうしたことも経済的な理由で選べなくなってしまっているというのが現状のようです。
ちなみに大学生を対象にしたアンケートによると、実家から通っているという学生は過半数をやや上回る程度となっており、一人暮らしをしている人よりも僅かに割合が高いといった感じになっています。
現在では一人暮らしのアパート生活だけでなく、学生寮やシェアハウスのような形態で生活をすることもできるようになっているので、少数ながらもそうした生活で大学生活を充実させている例も見られています。
いいことばかりではない自宅通学
自宅通学の最大のメリットといえばやはり「生活費が安い」ということでしょう。
地方出身者が都内などの大学に出て行く場合には、学費の他にアパートの家賃や光熱費、食費といったたくさんの生活にかかる固定費が発生してきます。
親に十分に経済的な余裕があればよいのですが、そうでない場合には学費や生活費の一部を稼ぐために学業の合間を縫ってアルバイトをしていかないといけません。
ここ近年ではそうした学費や生活費に逼迫した学生を狙ったブラックバイトといったことも問題になっていますので、とりあえずの生活費に困る心配のない自宅通学は安心した大学生活を送ることができる条件と言えるでしょう。
しかし大学の場合、全国にある高等学校に比べてかなり数が少なくなるため所在地が必ずしも自宅から近いというわけではなかったりします。
ですので通学のために1~2時間がかかったりして長く学校にいることができなかったり、サークル活動など友人との付き合いがしづらくなってしまうという問題もあります。
自由で楽だが責任もつきまとう一人暮らし
アパートなどで一人暮らしをしながら生活をする人の一番のメリットは、学校から近いところに住むことができるということです。
また夜遅くまで友達と過ごしたり、自分の自由な時間を持ったりすることができるというのも大学生ならではの楽しみになります。
しかし一人で暮らすということは経済面だけでなく生活面でも自律が求められるということでもあります。
実家で暮らしていたときには当たり前だった朝の起床や食事の用意、室内の清掃など全て自分で行わなくてはいけません。
ただ一人暮らしを経験しておくことは精神面で大きな成長のきっかけにもなりますので、せっかくなのでできれば親元から離れて生活をしてみてもらいたいとは思います。